【SS】Happy!Merry!Christmas!!<4>
しゃみうさとですぷちEnding。
↓続きはぽちっと!
そして、クリスマスイブ23時55分。
「ふー……流石に寒いね……しゃみーそんな格好で寒くない?」
「うさぁと違って若いからね!」
「しゃみーめ」
軽口を叩きながら、シャミアは右手にスペルブックを携え、ツリーから離れる。
ツリーを取り囲む人並みとシャミアの間に挟まる位置で。
うさぁはツリーを背に、片膝立ちの形で座り込み、両手を組んで構える。
「準備はいい?」
「いつでもOK」
シャミアがスモールワープをチャージする。
そして数分後。
鳴り響く、カウントダウンの音。
『5……4……』
シャミアが走り出す。
『3……2……1』
うさぁが組んだ手に力を籠める。
『0!!!』
シャミアの右足が、うさぁの組んだ手の上に掛けられた瞬間。
「え~~~~いっ!!!」
気合の入った掛け声と共に、うさぁは両手を力一杯上に押し上げた。
それと同時に、シャミアはうさぁの手の上で思いっ切り踏み切りをかける。
ツリーの足元に群がる人々や、同じようにスモールワープで移動する神秘使いよりも、遥かに高い位置で。
「ナイスアシスト!」
シャミアはチャージしたスモールワープを解放。
ツリーのてっぺんに近い青い箱に、持ち替えた刃を閃かせる。
「よし!箱げっとーーーーーーぉ?」
抱え込む程大きい、青い箱。
両手で抱えてしまったシャミアの身体は。
当然、空中にある訳で。
「うわぁーーーーーーー!!?」
「あ、しゃみ~~!!!」
ツリーの表面を転がるように、地面に落下。
「しゃみー、しゃみー、大丈夫?っていうかプレゼント!つぶれかけてる!!」
「(……うさぁめ)」
「じゃなくて!誰かー誰かリザくださ~~い!」
……十数分後。
「全く、うさぁのせいで酷い目に遭った」
「やーいい作戦だったと思うんだけどー落ちる事まで考えてなかったねー」
「うさぁめ」
村まで戻ってきた2人は、落下の衝撃でつぶれかけた箱を挟んでそんな言い合いをしていた。
「ほら、箱開けるよー」
「「せーの」」
二人で同時に引っ張るリボン。
どんな魔法か、解けると同時に箱がぱこっと軽い音を立てて開く。
「おー」
「わ、美味しそう!」
中から出てきたのは、沢山の焼き菓子。
外の箱はつぶれかけていても、中身は無事で入っていた。
「沢山あるね、食べきれるかなー♪」
「全部一人で食べる気か!うさぁめ!」
「そんな訳ないでしょ、しゃみーめ」
同じお菓子を奪い合ったり、お互いのお菓子を味見したり。
何だかんだ言い合いをしながらも、2人のクリスマスは概ね平和に過ぎて行くのでした。
---------------------------------------
「ですばん、いい?あのピンクの箱だからしっかり狙ってよね!」
「ふっふっふ、任せとけ!」
肩車の上から言い放つぷちふろーらに、DeathVampireは何やら自信有り気に応じる。
そして始まるカウントダウン。
『3……2……1』
DeathVampireが、矢を番える手に力を籠める。
『0!!!』
その瞬間。
「ふっふっふー下手な弓だって数撃ちゃ当たる……っておあぁぁ!?」
「バルクは初撃外したら意味無いでしょうが!この馬鹿っ!!」
意気込みも虚しく、放った矢は夜空に消える。
その隙に。
「ちょっと!隣の緑の箱が落ちたわよ!さっさとしなさいよ!」
すると何を考えたのか、DeathVampireは両手の獲物を地面に投げ捨てた。
「むぅ、ぷっちんが上に乗ってると全く当てられる気がしない!この際は……」
「は?ちょ、ですばん、何すんのよ……ちょっとぉ!?」
むんず、と。ぷちふろーらの首根っこを引っ掴み。
半ば無理矢理自分の首から引き離して、曰く。
「必殺!ダイレクトぷっちんアターック!!!!」
「……きゃぁ~~~~~!!!!!」
筋力100の腕力で、ピンクの箱に向けてぷちふろーらを投擲。
「きゃ!!もう……あ、でも目の前」
「いいぞーぷっちん、そのままそのピンクの箱にアタックだ!」
頭からツリーに突っ込んだぷちふろーらの顔のすぐ右に、狙い通りのピンクの箱。
「よいしょ……」
「ぷっちん!獲れたか!」
「取れたわよっ!戻るから下に居なさいよ!」
「おう!受け止めてやんぜ!」
「……」
「ってぷっちんその落ち方は明らかに俺に靴底が刺さりごふぅっ!?」
「もう……髪がぐしゃぐしゃ」
「……いや、ぷっちんの髪以上に俺がボロボロなんですけど……」
数分後、落ち着いて戻ってきたのは、いつもの村アルター。
「ほら、そっち持って」
「は~い」
「「せーの」」
しゅるん、とリボンを解いた箱から出て来たのは。
「え……」
「おー、地図じゃん。高いのばっかりだ。A地図もあるぞ」
「えぇ~~~」
「何だぷっちん、不満そうだな」
「だって……プレゼントから宝の地図って二度手間じゃない……」
「うむ、宝くじを抽選で当てたような感じだな」
「という訳で、ですばん何とかしといてね」
「え!俺が~?」
……それから数日、のえみんやクスフィーに土下座しまくるDeathVampireの姿が、あちこちで目撃されたとか何とか。
---------------------------------------
その瞬間。
ツリーの周囲に、季節外れの桜の花びらが舞う。
周囲の人が息を飲んだ、その一瞬で。
舞い散る花びらの一つが、小さなグレーの箱をツリーから切り離した。
数分後。
「ストナーさん」
村アルター2階に座ったまま舟を漕ぐSteinerにそう声を掛けたのは。
「Sanaさん」
小さなグレーの箱を左手にぶら下げた、Sana。
「中央、行かなかったんですか」
「人が多い場所は苦手でね」
「だと思いました」
くすっ、と笑ってから、Sanaは箱をSteinerの前に置く。
「これは?」
「中央のイベントのプレゼントですよ。2人じゃないと開かないので、そっちのリボン、引っ張ってください」
「ふむ」
「「せーの」」
リボンが解けて、そっと開いた箱から出てきたのは。
「ケーキですね」
いわゆるブッシュ・ド・ノエルと呼ばれるタイプの、クリスマスケーキ。
「折角だし食べましょうか」
「……ってSanaさん、得物で切らないで包丁使いましょう」
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2組+おまけのエンディングその1です。
上手く落ちてるかなー。それが心配。
↓続きはぽちっと!
そして、クリスマスイブ23時55分。
「ふー……流石に寒いね……しゃみーそんな格好で寒くない?」
「うさぁと違って若いからね!」
「しゃみーめ」
軽口を叩きながら、シャミアは右手にスペルブックを携え、ツリーから離れる。
ツリーを取り囲む人並みとシャミアの間に挟まる位置で。
うさぁはツリーを背に、片膝立ちの形で座り込み、両手を組んで構える。
「準備はいい?」
「いつでもOK」
シャミアがスモールワープをチャージする。
そして数分後。
鳴り響く、カウントダウンの音。
『5……4……』
シャミアが走り出す。
『3……2……1』
うさぁが組んだ手に力を籠める。
『0!!!』
シャミアの右足が、うさぁの組んだ手の上に掛けられた瞬間。
「え~~~~いっ!!!」
気合の入った掛け声と共に、うさぁは両手を力一杯上に押し上げた。
それと同時に、シャミアはうさぁの手の上で思いっ切り踏み切りをかける。
ツリーの足元に群がる人々や、同じようにスモールワープで移動する神秘使いよりも、遥かに高い位置で。
「ナイスアシスト!」
シャミアはチャージしたスモールワープを解放。
ツリーのてっぺんに近い青い箱に、持ち替えた刃を閃かせる。
「よし!箱げっとーーーーーーぉ?」
抱え込む程大きい、青い箱。
両手で抱えてしまったシャミアの身体は。
当然、空中にある訳で。
「うわぁーーーーーーー!!?」
「あ、しゃみ~~!!!」
ツリーの表面を転がるように、地面に落下。
「しゃみー、しゃみー、大丈夫?っていうかプレゼント!つぶれかけてる!!」
「(……うさぁめ)」
「じゃなくて!誰かー誰かリザくださ~~い!」
……十数分後。
「全く、うさぁのせいで酷い目に遭った」
「やーいい作戦だったと思うんだけどー落ちる事まで考えてなかったねー」
「うさぁめ」
村まで戻ってきた2人は、落下の衝撃でつぶれかけた箱を挟んでそんな言い合いをしていた。
「ほら、箱開けるよー」
「「せーの」」
二人で同時に引っ張るリボン。
どんな魔法か、解けると同時に箱がぱこっと軽い音を立てて開く。
「おー」
「わ、美味しそう!」
中から出てきたのは、沢山の焼き菓子。
外の箱はつぶれかけていても、中身は無事で入っていた。
「沢山あるね、食べきれるかなー♪」
「全部一人で食べる気か!うさぁめ!」
「そんな訳ないでしょ、しゃみーめ」
同じお菓子を奪い合ったり、お互いのお菓子を味見したり。
何だかんだ言い合いをしながらも、2人のクリスマスは概ね平和に過ぎて行くのでした。
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「ですばん、いい?あのピンクの箱だからしっかり狙ってよね!」
「ふっふっふ、任せとけ!」
肩車の上から言い放つぷちふろーらに、DeathVampireは何やら自信有り気に応じる。
そして始まるカウントダウン。
『3……2……1』
DeathVampireが、矢を番える手に力を籠める。
『0!!!』
その瞬間。
「ふっふっふー下手な弓だって数撃ちゃ当たる……っておあぁぁ!?」
「バルクは初撃外したら意味無いでしょうが!この馬鹿っ!!」
意気込みも虚しく、放った矢は夜空に消える。
その隙に。
「ちょっと!隣の緑の箱が落ちたわよ!さっさとしなさいよ!」
すると何を考えたのか、DeathVampireは両手の獲物を地面に投げ捨てた。
「むぅ、ぷっちんが上に乗ってると全く当てられる気がしない!この際は……」
「は?ちょ、ですばん、何すんのよ……ちょっとぉ!?」
むんず、と。ぷちふろーらの首根っこを引っ掴み。
半ば無理矢理自分の首から引き離して、曰く。
「必殺!ダイレクトぷっちんアターック!!!!」
「……きゃぁ~~~~~!!!!!」
筋力100の腕力で、ピンクの箱に向けてぷちふろーらを投擲。
「きゃ!!もう……あ、でも目の前」
「いいぞーぷっちん、そのままそのピンクの箱にアタックだ!」
頭からツリーに突っ込んだぷちふろーらの顔のすぐ右に、狙い通りのピンクの箱。
「よいしょ……」
「ぷっちん!獲れたか!」
「取れたわよっ!戻るから下に居なさいよ!」
「おう!受け止めてやんぜ!」
「……」
「ってぷっちんその落ち方は明らかに俺に靴底が刺さりごふぅっ!?」
「もう……髪がぐしゃぐしゃ」
「……いや、ぷっちんの髪以上に俺がボロボロなんですけど……」
数分後、落ち着いて戻ってきたのは、いつもの村アルター。
「ほら、そっち持って」
「は~い」
「「せーの」」
しゅるん、とリボンを解いた箱から出て来たのは。
「え……」
「おー、地図じゃん。高いのばっかりだ。A地図もあるぞ」
「えぇ~~~」
「何だぷっちん、不満そうだな」
「だって……プレゼントから宝の地図って二度手間じゃない……」
「うむ、宝くじを抽選で当てたような感じだな」
「という訳で、ですばん何とかしといてね」
「え!俺が~?」
……それから数日、のえみんやクスフィーに土下座しまくるDeathVampireの姿が、あちこちで目撃されたとか何とか。
---------------------------------------
その瞬間。
ツリーの周囲に、季節外れの桜の花びらが舞う。
周囲の人が息を飲んだ、その一瞬で。
舞い散る花びらの一つが、小さなグレーの箱をツリーから切り離した。
数分後。
「ストナーさん」
村アルター2階に座ったまま舟を漕ぐSteinerにそう声を掛けたのは。
「Sanaさん」
小さなグレーの箱を左手にぶら下げた、Sana。
「中央、行かなかったんですか」
「人が多い場所は苦手でね」
「だと思いました」
くすっ、と笑ってから、Sanaは箱をSteinerの前に置く。
「これは?」
「中央のイベントのプレゼントですよ。2人じゃないと開かないので、そっちのリボン、引っ張ってください」
「ふむ」
「「せーの」」
リボンが解けて、そっと開いた箱から出てきたのは。
「ケーキですね」
いわゆるブッシュ・ド・ノエルと呼ばれるタイプの、クリスマスケーキ。
「折角だし食べましょうか」
「……ってSanaさん、得物で切らないで包丁使いましょう」
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2組+おまけのエンディングその1です。
上手く落ちてるかなー。それが心配。
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